SNSに殺されそう(零-0)

夢を見た。ギターの夢。

弦をはじく先から少しずつ錆びていって、気づけば酸化して真っ赤になっていた。

ハッとして飛び起きる。

OasisのLittle by Littleしかまともに弾けないくせに、なんて夢だ…。そうぼやく。


酒を飲みすぎた翌朝はいつもぱちんと目が覚める。

最近の研究によるとどうやらアルコールは少量でも薬なんかではなく、依存性のあるただの毒水らしいが、私のようなメンタルの弱い人間には結構有用な代物だったりする。

それは決して依存的な意味ではなく、自分の殻を破る意味でだ。アルコールは社会の毒にまみれ染まり切った意識を手放させ、普段使用している脳の領域から一段下の部分までも開放する。会話もひとつ奥へと進み、音楽も景色もすこし彩り豊かに。あれ、これって一種の麻薬では…⁉

まあ呑まれすぎないようにしたい。幸い、記憶をなくしたことは未だない。


さて、昨日は高円寺フェスでライブペイントなるものをさせていただいた。

先日のフェスボルタで知り合い、文藝部の部員でもあるからすやまるいくんとのコラボで、前衛的なのかはたまた変人なのかよくわからない20分間をお届けした。15で劇団をやめて以来ステージに立ったのは高校の合唱コンクールくらいだったが、不思議と全く緊張しなかった。大好きな渋谷LUSHと同じキャパだっていうのに。

照らされる照明が眩しくて客席は全然見えない。でも楽しかった。キャンバスに意識を預けたとたん音しか入ってこなくなる。愉しくなってきて、ステージ上でチェキを撮るなどした。まぁまだまだ発展の余地は沢山あるので、いろいろ研究はしたい。そして10年後に「あの時観ておけば」と思われるようなステージングができれば。


全然関係ないけど、帰り道ちょっと顔面蒼白になるようなことがあって、心の隙間を埋めるようにみるきーうぇいをずっと聴いていた。とはいえ文藝部の山内さんも記事にするくらいお好きなようなので、メンヘラなのは私だけじゃないとなんか安心したり。香織ちゃんの歌は普通の人が自粛してしまう感情を言葉にしてるから好きだよ。誰もが心のどこかで思っているのに言えないこと。言わなくてもいいことなのかもしれないけど、「その感情、私も知ってるよ」って言われるだけで救われることってありますよね。まだまだ心が弱いなあ。

でも心が弱いからこそ人は何かを創りたくなるんだと思う。言葉だけではわかりあえないから、身振り手振り、芸術、フィジカルなものに置き換えて必死でコミュニケーションするんだ。均一化されたディストピアなんかクソ食らえだけど、一人では生きていけないから。

そう思うと傷つくことさえも大切にしなくちゃな、って気持ちになります。


改めて、見に来てくださった皆さま、そして写真まで撮ってくださったみやまるさん、ありがとうございました。次回フェスボルタでまたやると思います。

フェスボルタ文藝部

”電話一本で誰でも出られるフェス”こと『フェスボルタ』から、部活を始めます。小説、エッセイ、評論、体験談、旅行記、戯曲、インタビューetc.みんなで文章書こうぜ。

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