もうすぐ終電だからと君はお金だけ置いて店を出た。2人で並ぶと狭かった路地を今君は1人で帰って行った。いい具合に酒が回っていた僕は君を追いかけることができないままこのお店に居座ることになった。終電は、もうとっくに出てしまった。
「強くてゆっくり飲めるお酒を作ってください。」こういうお店に来るのは初めてで何を注文すればいいのかも分からない。それでも君の前ではかっこつけて慣れてる風を装った。深い夜を僕は今からアルコールと過ごす。
お待たせしましたと出されたお酒は強そうなのに飲みやすくゆっくり飲まなくては飲まれてしまいそうだった。君から家に着いたと連絡が入った。追いかけてキスのひとつでもすればよかった。そんなかっこいいことが出来なくても、また君とこの店で。飲みたいな、カリモーチョ。
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